合併浄化槽
合併浄化槽とは?
浄化槽(じょうかそう)とは、水洗式便所と連結して、屎尿(糞および尿)と併せて雑排水(生活に伴い発生する汚水(生活排水)を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備である(浄化槽法より)
- 公共下水道が使用できない地域で、生活排水を下水道と同じ程度まで水処理するので、環境への負担を軽減し、水洗トイレなど下水道接続と同じ生活ができます。
現行の法律ではBOD除去率90%以上、放流水のBOD濃度20mg/L以下(浄化槽法施行規則より)の性能が必要です。(自治体によってはさらに高度の処理能力を求められことがあります。)
浄化槽の仕組み(高度処理型)
汚水はまず、「嫌気ろ床槽」に入ります。ここでは、汚水の中の浮遊物を取り除くとともに、「ろ材」に付いている「嫌気性微生物」が汚水の中の有機物を分解します。
次に「脱窒ろ床槽」に流入し浮遊物を取り除き有機物を分解するとともに、窒素の除去を行います。
さらに「接触ばっ気槽」に入ります。ここでは、ブロワーから十分空気が送り込まれている状態の中で、汚水が槽の中を循環し、「接触材」に付いている「好気性微生物」が有機物をさらに分解します。
窒素を除去するため、「接触ばっ気槽」の水を「脱窒ろ床槽」へ送り返しています。
次に、「沈殿槽」に送り込まれて、汚水を浄化した微生物の塊(汚泥)は沈み、上澄み水を「消毒槽」へ送ります。
最後に、「消毒槽」では、上澄み水を塩素剤で滅菌・消毒し、衛生的に安全な水にして放流します。
- 浄化槽の維持管理
浄化槽の機能を維持するために定期的な検査が必要です。
県知事等の登録を受けた保守管理業者と契約を結ぶことになります。
保守管理業者は、年4回機械の点検・調整、補修や消毒薬の補給などを行います。
浄化槽は汚泥が沈殿します。汚泥引き抜きなどの清掃が必要になります。「浄化槽清掃業」の許可を市町村から受けた業者に委託してください。
- 浄化槽の設置計画
浄化槽の大きさは人槽で示されます。算定には建物の床面積、住居などの使用目的によります。
浄化槽の設置場所や放流方法・場所は自治体などによって決められています。確認してください。
- 浄化槽の補助金
浄化槽の設置には自治体から補助金が支給される場合があります。
・販売、賃貸を目的とするものでないこと(建売住宅、アパートなどは対象外です。)
・一般住宅に限らず、別荘、飲食店等も対象となります。
自治体により異なります、ご確認ください。
暖房設備
暖房設備の選定について
最近暖房機器・システムが多様化しています。どのような暖房を選定するかは、その特徴や、初期費用ランニング費用などを理解して判断しないとなりません。
また、建築の高気密・高断熱化により選択の幅も増えています。その反面使用が難しくなった機器もあります。さらに省エネ・Co2排出など環境への考慮も必要かもしれません。
以下に暖房設備について簡単な説明をします。みなさんの暮らしにあった設備を見つけるガイドにしてください。
ストーブ(家庭向け)
ファンヒーター
給排気のための仕組みを持たないストーブです。ファンで温風を噴出し、暖房します。
燃料はガス・石油があります。
安価で設置も簡単です。
室内の空気で燃焼するので換気が必要です。長時間の暖房には向きません。
あまり熱量の高い機種がありません。
煙突式ストーブ
煙突により排気をします。
輻射式で周囲を暖めます。
室内の空気で燃焼するため室内に吸気が必要です。
炎が見えるので視覚的に暖かさを感じます。
本体・煙突が熱を持ち注意が必要です。
業務用の暖房出力の大きい製品があります。
FFストーブ
吸気・排気を室外にするストーブです。
燃料は石油・ガスがあります。
ファンで温風を噴出すタイプと輻射タイプがあります。
室内の空気を汚しません。臭いも少ないです。
室外吸気・排気なので設置場所が限られます。また、移動や不要時収納するのは難しいです。
ペレットストーブ
木材・木屑などを粒状に加工したペレットを燃料にするストーブです。
カーボンニュートラルで自然にやさしい。
薪ストーブように炎を楽しめます。遠赤外線で芯から暖めます。
スイッチONで着火したり、タイマー運転もできます。
薪ストーブより簡単ですが煙突が必要です。
重量があるので床の補強が必要な場合もあります。導入コストは高めです。
※弊社ではお取り扱いしておりません
温水式暖房
温水暖房のイメージ
温水式暖房は一台の熱源機で作った温水を循環させ、放熱機によって暖房をします。
熱源機は屋外に設置されるので室内の空気を汚しませんし、安全です。
輻射熱や自然対流を利用するため床暖房・パネルコンベクターはやさしく暖めます。
ファンを使って温風を噴出すファンコンベクター・温水ルームヒーターでも噴出す温度が低いのでマイルドです。
- 暖房の放熱機
- 床暖房
温水が循環するパネルを床材の下に設置して輻射熱と伝道熱で暖房します。
木のフリーリングはもちろん畳にも使用できますが、床暖房用の床材・畳が必要です。 - パネルコンベクター
壁・床などに固定されたパネルに温水を循環させ暖房します。 - 温水ルームヒーター
ファンで温風を噴出して暖房します。
温風の温度は60度から80度程度でマイルドです。
給湯コンセントを使用し使用しない時期は収納できます。 - 浴室暖房乾燥機
浴室専用の温水ルームヒーターに換気機能を付加した製品です。
- 温水暖房の熱源
石油・ガスを燃料とした熱源機がまず上げられます。給湯と暖房ともにできる製品や、暖房専用の熱源機があります。
エコキュートの一部商品に暖房できるものもあります。
また、暖房専用のヒートポンプ(エコキュートの室外機)もあります。オール電化住宅では選択肢になります。
電気暖房
蓄熱暖房機
蓄熱暖房機は深夜電力で蓄えた熱を日中放熱します。
図はファンつきの製品で、レンガに蓄熱しファンで放熱させます。
深夜電力なので電気量が安くなります。
空気を汚しません。
高価で、重量があるので床補強など必要。
暑くても消せません。(窓を開けます。)
高気密・高断熱の住宅向きです。他にスポット暖房が必要かも知れません。
エアコン
エアコンの性能がアップして、マイナス15度でも暖房できる機種が登場しおています。非常に寒い諏訪地域でもエアコンを暖房に使用することが増えてきています。
ただ、別荘など高冷地での使用には気温や、建物の構造などをよく検討する必要があります。